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なぜ

なぜ_a0019074_12443325.jpg

これが何であるか、という疑問もあるが、なんでこんなものを手に入れる羽目になったのか
という疑問の方がはるかに深い。


始まりは3日前の水曜日、マルビルの最上階にて、とある知り合いの送別会をしていた
時のこと。そこのお店の名物カツサンド(ひと口サイズ)に手を伸ばし、「うまっ!」
と発した時に、異変に気付いた。
なぜ_a0019074_12443444.jpg


歯がない。


正確に言うと、「治療した歯に被せてるニセモノの歯がない」という事態なのだが、
要するに歯がない。ステレオタイプでいうと、ワンカップの日本酒を片手に日中から
ふらついてるオッちゃんの、空間が多いちっちゃい歯が並んでるやつのアレみたいになった。
取れたのは、左上の犬歯の隣の隣という微妙なポジションのところで、後から鏡を見たら
外見上は分からないのだが、自分としては歯がなくなったテンションの下がり方は
計り知れず、送別会の気分もちょっと飛んでしまった。

ということで、平日は時間がないので、自宅付近で土日も営業している歯医者を調べて
早速予約。このファースト・エンカウンターでの印象はあまり良いものではなかった。
恐らく医師本人が出たのだろうという感じはあったが、とにかく喋りがせっかち。
予約時間を確保してそそくさと切られたが、よく考えたら軽い問診くらいしても
いいんじゃね?私が何の治療を求めているのか、YOU分かってないよね?大丈夫かね?

とまあ、不安は抱えつつも仕方ないので、本日赴いたわけで。場所は、近所のモールの
二階にいつの日からか入っていたところで、正直今回調べるまで存在を知らなかった。
比較的スペースは広く、清潔感のある待合室だが、受付に人がいない。


あれ。


おーい。


とりあえず、奥の方に行くと治療中の医師と歯科助手発見。予約のものですが。
あ、はいはい。じゃあ保険証と、これ書いてください。これでようやく歯医者に来た実感。


思えば昔は長いこと歯医者通いをしていた時期もあったなあ。週に一回、ちょろっと
手を加えては翌週にまたちょろちょろっと触り、何ヶ月もかけてゆーっくり治療される
あの面倒なプロセスがまた始まるのか…いやだなあ…と、早くもテンションダウン。
ほどなくして治療室に通されると、待合室ほど真新しい感じは見受けられない設備。
それ以上に、久々にあの治療イスに座ることで、過去のイヤな思い出がフラッシュバックして
早くもとても憂鬱に。

と、嘆きが増幅するより早く、器具をセッティングしようとしている助手に対して、
医師から小声の指導が。「これはこうやって、カチっていうまで回して、あ、あとで
片付けの時にやっといて」っておいおい。新入りかよ。しかも、下手すりゃ今日から
入ったのかという勢いの指導やん。しかしこのせっかちトーク、間違いなく電話に出た
こやつだ。ていうか、医師はこやつしかいない。そして助手はあやつしかいない。


しかし、結論から言うとこの医者、腕前と手際はかなり良い。座って5分で麻酔を
打たれたのは結構びっくりしたが、その間に型取りもし、レントゲンも撮り終えた。
せっかちと手際の良さは紙一重ということか。コミュ障気味なのは仕方ない。

ということで、ものの30分で型取りが終わり、仮の詰め物を施して貰い、その間に
別の歯の治療までして貰った。これは相当にハイペース。前に通ってたところなら、
ここにたどり着くまでに2ヶ月は要していたのではないだろうか?治療中にメガネを
外してどこかに置きたいなあ…と思いながらも置き場所が見当たらず、医師も助手も
「メガネこちらにどうぞ」的なケアもなかったが、まあそれを差し引いても「アタリ」の
医者に巡り合った気がする。彼は、通院客が本質的に求めている「治療」という目的を
最大効率で実現する職人なのだ。対価分の仕事は十分にしてくれた。そして、助手は
若くてキレイなお姉さんだが、明らかに新人のシロウトなのだ。「今は奥の歯をやるから、
管は邪魔にならないように下の方に向けて挿して」と、ハイパー初歩的指導を私を検体と
しながら職人医師から受けていたが、途中から電話応対とかでいなくなってたりしたし、
特に問題はない。


ということで、「今日の治療はここまでです」と言われるまで圧倒的手際の良さに
感心しきりだったのだが、会計を待っているところに、件の医師が謎のパーティボックスを
携え、超早口で「これ一つどうぞ」ときたもんだ。

…えーと、どういうことかな?


と、疑問を抱く間を作らせないくらいの押し付けくじ引き。しかも、こういうことを
しそうなキャラとは程遠い、職人医師から。アラフォーおっさん患者の私に。


とりあえず苦笑しながら適当に手に取ったカプセルを、外に出てから開けてみたら
最初の画像のプラモキットみたいなものが出てきたわけだ。これ、自分の中でどう処理して
いいのか、未だに分かってません。なにこれ?なぜこれを?あいつが?私に?


…まさか、次回もやらされるのか…?


ということで、治療とは全く関係のない期待と不安を抱えつつ、次回の予約を入れることに。
しかし、あの手際ならヘタすりゃ来週で終わるかもしれんな。
てことは、多くてこいつが二体…ま、まあ、我慢出来るか…。



会計もなぜか助手ではなく医師本人が行い、お釣りの受け渡しもせっかちすぎて
床に落とすという分かりやすいキャラクター通りの
行動を最後まで貫いてくれたが、とりあえず私は一定の充足感と、やり場のない
不安感と、抱えきれない疑問が頭の中を
駆け巡っている。
by paspas | 2015-04-11 12:43


日々のなんとなくをアップデートするブログ。


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